お気に入りの傘を長く愛用するために
槇田商店

長く使っている傘がだんだんと水弾きが悪くなったように感じたことはありませんか? 撥水加工が落ちてきたのでは、、と思う方も多いかと思いますが、実は撥水加工そのものが落ちたわけではありません。 今回はお気に入りの傘を長く愛用していくために、傘の丁寧なお手入れ方法をご紹介していきます。

撥水加工とは

多くの場合フッ素を用いて、傘に撥水性をもたせています。要は、生地に水が付いた時に水滴になってコロコロ転がる状態にすることです。

(使用生地:Kirie ドットフラワー アメジスト 長傘) フッ素には、蓮の葉効果※と同じような機能があり、繊維が水に濡れるのを防ぎます。 (※蓮の葉は、無数の突起微細構造と水の表面張力により、水を水滴化して濡れることを防ぎます。とても細かい大量の突起で水滴を支えているイメージです) その撥水剤であるフッ素が雨粒や空気中のほこり、傘を畳む時付着する手指やハンドクリームの油分でだんだんと寝た状態になっていきます。 そうすると水が染み込みやすくなり撥水加工が落ちたと感じるようになるのです。

対処方法

対処として「フッ素の撥水加工に熱をかける」という方法があります。 熱を与えると、100%とまではいきませんが、感覚的には70%ぐらいの状態に復活してくれるのではないかと思います。なお、使用している状態や年数によって一概には言えませんのでご了承下さい。また、ビニール傘に熱を与えると変性・破損が生じてしまうため、上記のお手入れはしないようお気を付けください。

①ドライヤーを使う

まずはお手軽に試していただける、ドライヤーがおすすめ◎ 表面の油汚れを取り除くために、中性洗剤を含ませた濡れタオルで軽く拭いてください。その後、表面が乾いたことを確認してから、5cmほど生地から離して、熱が行き渡るように、じっくりかけていただくとよいと思います。何分間ドライヤーをかければOK、という試験データを出していないので具体的な数値は申し上げられないのですが、とくに三角形の中心ラインは、よくかけていただけるとベターです。

② アイロンを使う

写真は傘の仕上げのシワ取り作業の様子ですが、このような感じで熱を与えていきます。化繊で使用できる温度にセットし、傘の一小間(コマ・三角形の生地)ずつアイロンをかけていきます。(※温度調節が高すぎたりすると溶けてしまうので注意して下さい!)

アイロンの方は少し難易度が高いかと思いますので、まずはドライヤーからお試しいただくのがいいかもしれません。

撥水機能を長持ちさせる日々のお手入れ

続いてもっと簡単にできるお手入れ方法をご紹介していきます。 その方法とは「雨を水で洗い流し、しっかりと乾燥させること」です。 雨でぬれた傘をさらに濡らすの?と思う方もいらっしゃると思います。実は雨には化学物質や汚れが混じっているため、これを洗い流し、なるべく綺麗な状態を保つことが、撥水効果の持続に繋がると考えられます。お風呂のシャワーや庭のホースなどでサッと流していただくだけで大丈夫です。ペットボトルで代用も◎ そして重要なのは水で流した後、必ず陰干しで乾かすことです。直射日光があたる場所での乾燥は劣化や褪色の原因になってしまいます。

長く愛用するコツは?

「雨に濡れた生地には、極力触れないようにする」することです。濡れた生地を手でこすると、撥水性が著しく低下してしまいます。 濡れた傘をキレイにたたもうとして、雑巾を絞るように手でギュッとまとめて閉じてしまうことがあると思いますが、その行為で撥水効果が非常に悪くなってしまうのです。なので、濡れた傘をたたむときは、ネームバンドを持って、グルッとまとめるだけでOKです。そしてオフィスや家に帰った際に陰干しをして、水分をきちんと飛ばしてからたたんでください。そうすることで、撥水効果をより長持ちさせることができます。このたたみ方で濡れたまま放置してしまうと、変なシワが入ってしまったり、変な臭いがしたりするので、そこは注意が必要です。

槇田商店では長傘、折りたたみ傘ともに豊富な種類をご用意しております。 これから梅雨も待ち構えているので、槇田商店でお気に入りの傘を見つけてみませんか?

>>槇田商店の商品一覧はこちら

>>CRAHUG TOPページはこちらから

  • 株式会社槙田商店

    株式会社槙田商店

    1866年創業当時、産地の織物を取り扱う甲斐絹問屋として山梨と消費地をつなぐ仕事を行っていましたが、時代の変化に対して臆することなく、設備や人に投資すること、自分たちで考えて企画すること、自社で作ること、自分たちで売ること、と次第にあり方を変えながら発展してまいりました。そんな新しい取り組みに挑戦できたのは、山梨県の西桂町や郡内地域の皆様に支えていただけたこと、常に西桂町・郡内地域でのものづくりにこだわれたことが大きな力だと感じています。常に西桂町とともにあり、ともに未来へと歩んでいける、それが槙田商店のあり方です。

Text & Photo:
伊藤唯

旅行が好きなCRAHUGの末っ子。夢はヨーロッパ一周旅行です♪

Date: 2024.06.03

この記事をシェアする

CRAHUG編集部・おすすめの記事はこちらです

RECOMMEND