デニムを永く
愛用するために!
プロが伝授する
How To デニムケア

1800年代後半に作業着として炭鉱夫の好評を博してから、数百年後の昨今では老若男女問わず愛されるファッションアイテムとなったデニム。元々は重厚で丈夫な生地が評価されていたものの、最近では軽めものやストレッチ混のものなど様々です。

「シルエットがいい!」だとか、「色が好き!」などお気に入りのデニムはずっと使っていたい・・・。今回はこだわりの日本製デニムを生み出しているブランド、〈caqu〉からデニムを永く愛用するコツをQ&A形式で教えていただきます!

今回はcaquの営業の鎌形さんにお伺いしました!

caquの営業の鎌形さん

Index

How To Wash ~洗う~

インディゴで染めているのが基本的なデニム生地。洗うと色落ちしたり、縮んだりしないか不安で洗濯するのを躊躇いがちなイメージがあると思います。デニムが流行し始めた時代から技術は進歩して、最近のデニムは色落ちしにくいような工夫や防縮加工など様々施されているので、実は洗ってもあまり問題はないことの方が多いのが事実です。そこで、洗濯に関する気になることをお伺いしてみました!

-Q1-1:そもそもデニムは洗って大丈夫なの?

鎌形さん:洗った方が良いと思います。デニムは洗わない方が良いという識者の方もいらっしゃいますが、汚れた状態で衣服を着用し続けるとお洋服自体にもダメージを与えることとなります。清潔な状態で長く着ていただくのが最良と考えております。

-Q1-2:色落ち/色移りが心配だけど大丈夫?

鎌形さん:インディゴで染めた生地は、理論上、真っ白になるまで色落ちし続けます。また白いものはデニムと擦れあうと色移りします。それを味としてとらえていただける方は気にしないでいいと思いますが、気になる方は白物とデニムを着合わせる際は要注意です。洗濯する上ではデニムは色が薄くなっても水分を含むと色落ちが発生しますので、色移りさせたくないお洋服とは分けて洗濯してください。

-Q1-3:洗うと縮まない?

鎌形さん:リジット(生)の状態から穿かれる場合は、縮み切るまで時間がかかります(生地によって時間はまちまちです)。〈caqu〉など加工工場で乾燥機を使用しているデニムは通常のお洗濯ではほぼ縮まないと思います。

-Q1-4:洗濯の手順は?

鎌形さん:デニムを裏返す

→中性洗剤等、蛍光剤を使用していない洗剤で洗濯機で洗濯(洗濯槽に傷がつくことが気になる方は洗濯ネットのご使用をお勧めします)

→裏返しの状態で干す(日光による日焼け防止のため)の流れがオススメです。

-Q1-5:洗濯するオススメの頻度は?

鎌形さん:5~6回着用したら洗うくらいでいいと思います。私は洗濯直後の張り感が無くなってきたなと感じたら洗うようにしています。

How To Dry ~乾燥~

デニム屋さんや一般的なセレクトショップでもよく聞く、「デニムは乾燥機にかけないでください」ということ。どんな衣類でも乾燥させて着用できるようにしなければならないですが、デニムで気にすることは何なのかお伺いしました。

-Q2-1:乾燥機は使用しない方が良い?

鎌形さん:乾燥機を使用すると縮む場合がありますので、乾燥機のご使用は避けたほうが良いと思います。工場で乾燥機を使う場合は、縮み幅を考慮された上で乾燥機にかけています。

-Q2-2:どうやって干したらいい?

鎌形さん: 固めの仕上がりが好みならば天日干し。柔らかめが好みであれば陰干しの方が良いと思います。 私の経験上ですが、濡れた状態でのしわ伸ばしが面倒くさい方はピンチ等で裾をつかみさかさまの状態で干すと皴になりにくいです。

私は気にしない派なのでウエスト部分をピンチではさみ干しています。型崩れが気になる方はニットを干すネット等で平らな状態で干すのも良いと思います。

代表の鶴丸さんによると、お気に入りのデニムはピンチハンガーでウエスト部分を開く形(空洞を作るイメージ)でピンチで挟んで干すとより型崩れしにくいとのこと。

-Q2-3:アイロンはかけたほうがいい?

鎌形さん:左右の脇のアタリを強く出したい方は、乾燥後に脇のみアイロンを充てるとアタリがくっきり出るのでお好みでかけても良いです。因みに私はアイロンは使用いたしません。ビンテージデニムの色落ちが大好きなのですが、昔のアメリカ人労働者達がデニムにアイロンをかけていたとは考えづらいので・・・。

How To Keep ~収納~

何度も穿き込んで自分だけの形や色のデニムになったら、せっかくなので永く使いたいですよね。最後にデニムのプロにデニムを永く使うコツや収納方法を聞いてみました。

-Q3-1:デニムを永く穿くためのコツは?

鎌形さん:清潔な状態を保つことだと思います。デニムは丈夫な衣類ですが永遠に履き続けられるわけではありません。お気に入りのデニムを数点見つけてローテーションで穿く。汚れたら洗濯をする。これが一番だと思います。

-Q2-3:オススメの収納の仕方は?

鎌形さん:トップスハンガーに二つ折りの状態干すとしわになりにくいです。私は他のデニムとともに二つ折りの状態で縦に積んで収納しています。



お伺いしてみると意外とお手入れは簡単にできるものばかり。春夏秋冬問わずいつでも活躍してくれて、スタイリングに取り入れやすいデニムだからこそしっかりとお手入れして永く使ってみませんか?

今回本記事の監修をしてくださった〈caqu〉では続々と春の新作が入荷しています!日本の職人が手掛けるこだわりの一本をこの春夏の装いにいかがでしょうか?

>>caquの商品一覧はこちら

Text & Photo:
田中駿介

CRAHUGのカメラマン兼販促担当。Nikon Z8を片手に風景やヒトの写真を撮りながら、珍しいヴィンテージウェアを探し歩くのが日課。

Date: 2025.03.21

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